シアリスとザルティアの違い:同じタダラフィルの2つの薬を、添付文書で比べる

この記事の要点

  • シアリス錠とザルティア錠は、成分はどちらもタダラフィルで、製造販売元も同じ日本新薬です。違うのは、承認されている効能と、それに合わせた規格・用法です。
  • シアリス錠の効能は勃起不全、ザルティア錠の効能は前立腺肥大症に伴う排尿障害です。性行為の前に飲むのはシアリス錠、毎日飲むのはザルティア錠の用法です。
  • 禁忌(投与しないこと)の書き方にも違いがあります。重度の腎障害は、ザルティア錠では禁忌、シアリス錠では用量の上限(5mg)として書かれています。
目次
  1. 結論:違うのは効能と、それに合わせた規格・用法です
  2. 効能:勃起不全か、前立腺肥大症か
  3. 規格と用法:飲む量と、飲むタイミング
  4. 禁忌の書き方の違い
  5. 保険の扱い
  6. 料金
  7. よくある質問
  8. 出典と確かめた日
  9. 本治療に関する注意事項

公開日 / 最終更新日 / 料金の確認日

シアリス錠とザルティア錠は、どちらも成分はタダラフィルです。 製造販売元も、同じ日本新薬です。

それでも、承認されている効能が違い、それに合わせて規格・用法・注意の書き方が違います。 このページでは、2つの添付文書を並べて、どこが違うのかを示します。

結論:違うのは効能と、それに合わせた規格・用法です

シアリス錠 ザルティア錠
成分 タダラフィル タダラフィル
効能又は効果 勃起不全 前立腺肥大症に伴う排尿障害
規格 5mg・10mg・20mg 2.5mg・5mg
用法(通常) 1日1回10mgを性行為の約1時間前に 1日1回5mgを毎日
販売開始 2007年9月 2014年4月
製造販売元 日本新薬 日本新薬

(出典:シアリス錠/ザルティア錠 添付文書 4. 効能又は効果・6. 用法及び用量ほか。いずれも2024年11月改訂・第4版。2026年10月16日に確認)

  • 成分は同じで、効能が違う、というのが2つの薬の関係です。
  • 性行為の前に飲むのはシアリス錠、毎日飲むのはザルティア錠の用法です。
  • 禁忌(投与しないこと)の書き方にも違いがあります(後の節)。

成分名・販売名・後発品の呼び分けは タダラフィルとは?にまとめています。

効能:勃起不全か、前立腺肥大症か

シアリス錠 勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者)

ザルティア錠 前立腺肥大症に伴う排尿障害

(出典:両剤の添付文書 4. 効能又は効果)

ザルティア錠の添付文書には、勃起不全は効能として書かれていません。 反対に、シアリス錠の効能に前立腺肥大症は入っていません。

規格と用法:飲む量と、飲むタイミング

シアリス錠 ザルティア錠
通常の量 10mg 5mg
増やせる場合 効果が不十分で、忍容性が良好と判断された器質性又は混合型の患者は20mgまで 記載なし
飲むタイミング 性行為の約1時間前。1日1回とし、24時間以上あける 1日1回(毎日)

(出典:両剤の添付文書 6. 用法及び用量)

ED目的で低用量を毎日飲む方法は、どちらの添付文書の用法にもあたりません。 毎日飲む用法が定められているのは、前立腺肥大症に伴う排尿障害の効能(ザルティア錠)に対してだけです。 国内で承認された用法ではないため、適応外使用になります。

適応外使用がどういうことか、保険や救済制度で何が変わるかは 適応外使用とは?にまとめています。

禁忌の書き方の違い

禁忌(次の患者には投与しないこと)は、大部分が共通です。

禁忌の項目 シアリス錠 ザルティア錠
成分に対する過敏症の既往歴 禁忌 禁忌
硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤を投与中 禁忌 禁忌
sGC刺激剤(リオシグアト)を投与中 禁忌 禁忌
不安定狭心症 禁忌 禁忌
コントロール不良の不整脈、低血圧(血圧<90/50mmHg)又はコントロール不良の高血圧(安静時血圧>170/100mmHg) 禁忌 禁忌
心筋梗塞の既往歴が最近3ヵ月以内 禁忌 禁忌
脳梗塞・脳出血の既往歴が最近6ヵ月以内 禁忌 禁忌
重度の肝障害 禁忌 禁忌

(出典:シアリス錠 添付文書 2.1〜2.3・2.5〜2.9、ザルティア錠 添付文書 2.1〜2.4・2.6)

違うのは、次の項目です。

項目 シアリス錠の添付文書 ザルティア錠の添付文書
性行為 「心血管系障害を有するなど性行為が不適当と考えられる患者」「性交中に狭心症を発現したことのある患者」が禁忌 この書き方の項目は無い
心不全 「心不全」と名指しした項目は無い(上の「性行為が不適当と考えられる患者」の書き方) 「心不全(NYHA分類Ⅲ度以上)のある患者」が禁忌
重度の腎障害 禁忌ではなく、用法の中で「5mgを超えないこと」「5mgから開始し、投与間隔は24時間以上」 禁忌
網膜色素変性症 禁忌 禁忌ではなく、「特定の背景を有する患者に関する注意」(9.1.4)に記載

(出典:シアリス錠 添付文書 2.4・2.5・2.10・6. 用法及び用量、ザルティア錠 添付文書 2.4.2・2.5・9.1.4・9.2.1)

この表は、2つの添付文書の書き方の違いを示したものです。 「こちらの薬なら飲める」という意味ではありません。 心臓・腎臓・目の病気がある場合や、服用中の薬がある場合は、どちらの薬でも医師に伝えてください。

副作用の項目の違いは デイリータダラフィルの副作用で、2つの添付文書を比べて載せています。

保険の扱い

シアリス錠の添付文書には、保険についての注意が書かれています。

本製剤が「勃起不全による男性不妊」の治療目的で処方された場合にのみ、保険給付の対象とする。

(出典:シアリス錠 添付文書 25. 保険給付上の注意)

ザルティア錠は、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療で、保険診療の中で使われます。

ED治療を目的とした使い方は、原則として保険の対象外です。 シアリス錠が保険の対象になる条件は タダラフィルに保険は使える?に、 後発品(ジェネリック)と薬価は タダラフィルのジェネリックとは?にまとめています。

料金

ED治療は自由診療で、料金は各医療機関が決めています。 用量ごとに行を区切った比較表で、区切りをまたいだ順位は付けていません。

条件まで含めた比較は デイリータダラフィルが安いクリニックの比較にあります。

デイリータダラフィルの料金比較
クリニック 月額 料金の条件 1回あたり 12ヶ月総額 診察料 送料 最低契約期間 国内承認薬の明記 支払方法
2.5mg(国内で承認されている規格)Mendは2.5mgを扱っていません。
クリニックフォアデイリータダラフィル2.5mg(1日1錠) 5,346円 定期配送 178円(試算) 64,152円(参考値) 1,650円 別途 550円 1ヶ月 明記あり クレジットカード、デビットカード、Paidy(あと払い)、GMO後払い、Jamm(銀行引き落とし)、Amazon Pay
スマクリED国内薬 タダラフィル2.5mg(1日1錠) 6,980円 3ヶ月配送 232円(試算) 83,760円(参考値) 無料 込み 3ヶ月 明記なし クレジットカード、プリペイドカード、Amazon Pay、銀行振込、GMO後払い
5mg(国内で承認されている規格)
Mend当院タダラフィル5mg(1日1錠) 2,980円 12ヶ月契約時 99円 35,760円 無料 込み 1ヶ月 明記あり クレジットカード、PayPay、銀行振込
すぐ薬国内製タダラフィルOD錠5mg(1日1錠) 5,416円(試算) 6ヶ月ごとの定期便 181円 65,000円(参考値) 無料 込み 1ヶ月 明記あり(販売名まで記載) クレジットカード、銀行振込
スマクリED国内薬 タダラフィル5mg(1日1錠) 6,980円 3ヶ月配送 232円(試算) 83,760円(参考値) 無料 込み 3ヶ月 明記なし クレジットカード、プリペイドカード、Amazon Pay、銀行振込、GMO後払い
DMMオンラインクリニック国内製タダラフィル錠5mg(1日1錠) 13,750円〜16,500円 プランにより異なる(公式ページの記載は1ヶ月あたりの幅のみ) —(公式ページで確認できず) —(公式ページで確認できず) 無料 別途 550円 1ヶ月 明記あり クレジットカード、DMMポイント、PayPay
3.5mg / 6mg(国内に承認されている規格がない・海外製)国内未承認の医薬品です。
スマクリEDタダラフィル6mg(1日1錠) 3,980円 3ヶ月配送 132円(試算) 47,760円(参考値) 無料 込み 3ヶ月 国内未承認と明記 クレジットカード、プリペイドカード、Amazon Pay、銀行振込、GMO後払い
ユナイテッドクリニック海外製 低用量タダラフィル3.5mg(1日1錠)大阪なんば院など実店舗でも受けられます 4,980円 再診時 166円 59,760円(参考値) 無料 込み 1ヶ月 国内未承認と明記 クレジットカード、コンビニ決済、代金引換
参考:配合剤(単剤との比較ではありません)タダラフィル単剤ではなく他成分との配合剤のため、 単剤の料金とは比較できません。
イースト駅前クリニックタダラフィル2.5mg+亜鉛10mg 合剤(1日1錠) 8,910円 1ヶ月分(都度購入) 297円(試算) 106,920円(参考値) 無料 別途 1,100円 1ヶ月 院内で調剤した配合剤 クレジットカード、代金引換
  • 2026年10月14日時点の各公式サイト掲載内容です。最新の価格は各公式サイトでご確認ください。
  • 用量ごとに行をまとめています。用量が違うものは条件が違うため、用量のまとまりをまたいだ順位は付けていません。
  • 並び順:各用量のまとまりの中で、月額が低い順。
  • 価格はすべて税込です。表の金額は薬代のみで、診察料・送料は含みません(各列をあわせてご確認ください)。
  • 試算:当メディアが総額を錠数などで割って出した金額です。1円未満は切り捨てています。「試算」の無い金額は、公式サイトの表記をそのまま載せています。
  • 参考値:12ヶ月分のプランがないため、月額を12ヶ月分に換算した参考値です。各クリニックが提示している金額ではありません。
  • 「〜」:公式サイトが1ヶ月あたりの料金を幅で示しているクリニックです。並び順は幅の下限で決めています。プランごとの金額は公式サイトでご確認ください。
  • 配合剤はタダラフィル単剤ではないため、単剤の料金とは比較できません。
  • いずれも自由診療(保険適用外)です。ED目的でのタダラフィル連日服用は国内で承認された用法ではありません。
  • 「—」は公式サイトで確認できなかった項目です。
  • 国内承認薬の明記:各院が処方する薬について、公式サイトが国内で承認されている医薬品だと明記しているかを、公式サイトの文言から載せています。薬そのものを当メディアが調べた結果ではありません。「販売名まで記載」は、販売名または製造販売元まで書かれている院です。『明記あり』は、ED目的の低用量連日服用が国内で承認されているという意味ではありません。国内にはED(勃起不全)の効能を持つタダラフィル製剤もありますが、その承認用法は性行為の前の服用です。国内承認品であっても、ED目的で毎日飲む使い方は国内で承認された用法ではありません(適応外使用)。2026年10月21日時点です。
  • 支払方法:各院の「特定商取引法に基づく表記」の支払方法の欄(読めない院は公式サイトのよくある質問)から、オンライン診療で使えるものを載せています。2026年10月2日時点です。

よくある質問

シアリスとザルティアは、中身が同じ薬ですか

有効成分はどちらもタダラフィルです。 ただし承認されている効能・規格・用法が違い、禁忌の書き方も一部違います(上の表)。 「同じ成分」は「同じ使い方をしてよい」という意味ではありません。

ザルティアはEDに効きますか

ザルティア錠の添付文書の効能は、前立腺肥大症に伴う排尿障害だけです。 勃起不全は効能に書かれていません。 このページでは、ED目的で飲んだときの効き目は扱っていません。服用については医師にご相談ください。

シアリスを毎日飲むことはできますか

シアリス錠の用法は「性行為の約1時間前」で、1日1回とし、24時間以上あけると書かれています。 毎日飲む用法は書かれていません。

シアリス錠5mgとザルティア錠5mgは同じものですか

成分と量は同じですが、承認されている効能と用法が違う、別の製品です。 シアリス錠5mgは、勃起不全の用法の中で、腎障害やCYP3A4を強く阻害する薬を飲んでいる場合などに「5mgから開始」と書かれている規格です。

出典と確かめた日

オンライン診療の料金の表(7院)

各院の公式サイトの掲載内容を、上の日に確かめました。料金の改定などで内容が変わることがあります。申し込みの前に各院の公式サイトでご確認ください。

本治療に関する注意事項

  • 本治療は自由診療(保険適用外)です。費用は全額自己負担となります。
  • タダラフィルは国内で勃起不全(性行為の前に服用する用法)や前立腺肥大症等の治療薬として承認されていますが、 ED治療を目的とした連日服用は国内で承認された用法ではなく、適応外使用です。
  • 適応外使用のため、重篤な副作用が生じた場合も 医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
  • 本サービスは20歳以上の方を対象としています。
  • 服用の可否は医師の診察により判断されます。自己判断で服用しないでください。
  • 硝酸剤(ニトログリセリン等)やリオシグアトを使用中の方、重度の心疾患・肝障害がある方などは服用できません。 毎日飲む用法の製品では、重度の腎障害がある方も服用できません。 条件は製品ごとに異なるため、医師が添付文書の禁忌で確認します。
  • 亜硝酸系の吸入剤(ラッシュ・ポッパーズ等)を使用している方、または使用する予定のある方は服用できません。 併用すると急激な血圧低下を起こすおそれがあるためです。
  • 効果・副作用には個人差があります。
  • 諸外国の情報:米国ではEDに対し、タダラフィル2.5mgを1日1回服用し、 効果と忍容性に応じて5mgに増量する用法が承認されています。EUでも2.5mg・5mgの1日1回の用法があります。 海外の添付文書でも、硝酸剤との併用による過度の血圧低下、持続勃起、突然の視力・聴力の低下、 心血管系の事象などへの注意が示されています。 海外での承認は、日本でのED目的の連日服用の承認や、すべての方に対する安全性を意味するものではありません。

お問い合わせ先:info@medical-ishin.com