用語集|ED治療とタダラフィルの言葉

この記事の要点

  • ED治療とタダラフィルの説明に出てくる言葉を、原文とあわせてまとめています。
  • 引用元を示せない語は載せていません。定義だけを並べても、読者が確かめられないためです。
  • 出典は添付文書と、厚生労働省・PMDAの公表資料です。
目次
  1. この一覧にある言葉
  2. 適応外使用
  3. 未承認医薬品等
  4. 広告可能事項の限定解除
  5. 医薬品副作用被害救済制度
  6. 勃起不全(ED)
  7. PDE5阻害薬
  8. 禁忌
  9. 添付文書
  10. 承認区分
  11. 消失半減期
  12. あわせて読む
  13. 本治療に関する注意事項

公開日 / 最終更新日

ED治療やタダラフィルの説明に出てくる言葉を、 一次情報の原文とあわせてまとめています。

引用元を示せない語は載せていません。 定義だけを並べても、読者が確かめられないためです。

この一覧にある言葉

用語 読み 意味
適応外使用 てきおうがいしよう 承認された効能・効果や用法・用量と異なる使い方をすること。 ED目的でタダラフィルを毎日飲む方法はこれにあたる。
未承認医薬品等 みしょうにんいやくひんとう 承認されていない医薬品のほか、承認された効能・効果や用法・用量と 異なる使い方をする医薬品も含む、ガイドライン上の呼び方。
広告可能事項の限定解除 こうこくかのうじこうのげんていかいじょ 医療広告で書ける事項は限られているが、4つの要件を満たすと その限定が外れる仕組み。
医薬品副作用被害救済制度 いやくひんふくさようひがいきゅうさいせいど 医薬品を適正に使用したにもかかわらず重い健康被害が生じた場合に、 医療費などが給付される公的な制度。
勃起不全(ED) ぼっきふぜん 満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または勃起を維持できない状態。 英語の erectile dysfunction を略して ED と呼ばれる。
PDE5阻害薬 ぴーでぃーいーふぁいぶそがいやく cGMPを分解する酵素(PDE5)の働きを妨げる薬。 タダラフィル・シルデナフィル・バルデナフィルなどが属する。
禁忌 きんき 添付文書で「投与しないこと」と定められている患者・状態。
添付文書 てんぷぶんしょ 医薬品の効能・効果、用法・用量、禁忌、副作用などを記載した 法定の文書。PMDAのサイトで誰でも読める。
承認区分 しょうにんくぶん その薬が国内で承認を受けているか、承認された規格かどうかの区別。 このメディアの比較表では列のひとつにしている。
消失半減期 しょうしつはんげんき 血液中の薬の濃度が半分になるまでの時間。 効果が切れる時刻という意味ではない。

適応外使用

承認された効能・効果や用法・用量と異なる使い方をすること。 ED目的でタダラフィルを毎日飲む方法はこれにあたる。

一次情報の記載

医薬品医療機器等法において、承認等されていない医薬品…あるいは 承認等された効能・効果又は用法・用量が異なる医薬品… (以下「未承認医薬品等」という。)

(出典:医療広告等ガイドライン(厚生労働省))

どこで使われる言葉か

自由診療の説明文の末尾に「適応外使用です」と書かれていることが多い。 保険が使えない理由でもある。

読むときの注意

「効能が違う」場合だけでなく「用法・用量が違う」場合も含む。 国内で承認されている薬であっても、承認と違う使い方なら適応外使用になる。

適応外使用を詳しく扱っている記事

未承認医薬品等

承認されていない医薬品のほか、承認された効能・効果や用法・用量と 異なる使い方をする医薬品も含む、ガイドライン上の呼び方。

一次情報の記載

自由診療で使用する場合は、限定解除の要件として以下の内容についても 十分に記載する必要がある。(ⅰ)未承認医薬品等であることの明示 (ⅱ)入手経路等の明示(ⅲ)国内の承認医薬品等の有無の明示 (ⅳ)諸外国における安全性等に係る情報の明示 (ⅴ)未承認医薬品等は医薬品副作用被害救済制度…の救済の対象には ならないことの明示

(出典:医療広告等ガイドライン(厚生労働省)第3-3-2)

どこで使われる言葉か

クリニックのサイトに「未承認医薬品です」「入手経路は…」といった 注記が並んでいるのは、この5点の要請による。

読むときの注意

輸入品かどうかの話ではない。国内で製造販売されている薬でも、 承認と違う使い方をすればここに入る。

未承認医薬品等を詳しく扱っている記事

広告可能事項の限定解除

医療広告で書ける事項は限られているが、4つの要件を満たすと その限定が外れる仕組み。

一次情報の記載

広告可能事項の限定解除が認められる場合は、以下の①〜④までのいずれも 満たした場合とする。ただし、③及び④については自由診療について 情報を提供する場合に限る。① 医療に関する適切な選択に資する情報で あって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイト… ② 表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、 問い合わせ先を記載すること…③ 自由診療に係る通常必要とされる 治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること ④ 自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項に ついて情報を提供すること

(出典:医療広告等ガイドライン(厚生労働省)第3-3-2)

どこで使われる言葉か

クリニックのサイトに費用とリスクが並んで書かれているのは、 ③と④が要件になっているため。

読むときの注意

規制が費用の掲載を禁じているのではなく、むしろ求めている。 「規制があるから料金を書けない」は逆。

広告可能事項の限定解除を詳しく扱っている記事

医薬品副作用被害救済制度

医薬品を適正に使用したにもかかわらず重い健康被害が生じた場合に、 医療費などが給付される公的な制度。

一次情報の記載

「適正な使用」とは、原則として医薬品の容器あるいは添付文書に 記載されている用法・用量及び使用上の注意に従って使用されることが 基本となりますが、個別の事例に応じ、医学薬学的に総合的な見解に 基づいて判断されます。

(出典:PMDA 医薬品副作用被害救済制度 Q&A A2)

どこで使われる言葉か

自由診療の注意事項に「救済制度の対象外です」と書かれているのを 見かける。医療広告等ガイドラインがその明示を求めているため。

読むときの注意

給付は7種類あり、請求には期限がある。 判定を行うのはPMDAと厚生労働大臣。

医薬品副作用被害救済制度を詳しく扱っている記事

勃起不全(ED)

満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または勃起を維持できない状態。 英語の erectile dysfunction を略して ED と呼ばれる。

一次情報の記載

勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者)

(出典:シアリス錠5mg/10mg/20mg 添付文書 4. 効能又は効果(日本新薬))

どこで使われる言葉か

ED治療薬の添付文書の「効能又は効果」に書かれている言葉。 クリニックや薬の説明で「ED」と書かれているときは、この状態を指している。

読むときの注意

勃起が得られないことだけでなく、途中で維持できないこと(いわゆる中折れ)も含まれる。 年代ごとにどのくらいの人に見られるかは、国内の調査の数字とあわせて下の記事で扱っている。

EDは何人に1人?年代別の割合を国内の調査から

PDE5阻害薬

cGMPを分解する酵素(PDE5)の働きを妨げる薬。 タダラフィル・シルデナフィル・バルデナフィルなどが属する。

一次情報の記載

タダラフィルは選択的なPDE5阻害剤である。タダラフィルはヒト遺伝子組換え PDE5を約1nMのIC50値で阻害した。タダラフィルのPDE5に対する阻害効力は、 PDE6及びPDE11と比較して、それぞれ700及び14倍であり、その他のPDE サブタイプとの比較では、9000倍以上であった(in vitro)。

(出典:シアリス錠5mg/10mg/20mg 添付文書 18.2(日本新薬))

どこで使われる言葉か

ED治療薬の説明でほぼ必ず出てくる分類名。 硝酸剤との併用が禁忌とされているのは、この分類に共通する理由による。

読むときの注意

薬がcGMPを作るのではなく、分解されるのを遅くする。 そのため添付文書の作用機序は「性的刺激により」から始まる。

PDE5阻害薬を詳しく扱っている記事

禁忌

添付文書で「投与しないこと」と定められている患者・状態。

一次情報の記載

  1. 禁忌(次の患者には投与しないこと)2.1 本剤の成分に対し過敏症の 既往歴のある患者 2.2 硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、 亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)を投与中の患者 2.3 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤(リオシグアト)を 投与中の患者

(出典:シアリス錠5mg/10mg/20mg 添付文書 2.(日本新薬))

どこで使われる言葉か

診察で服用中の薬を必ず聞かれるのは、禁忌に当たらないかを 確認するため。

読むときの注意

「併用注意」とは別。禁忌は投与しないこと、併用注意は注意して使うこと。

禁忌を詳しく扱っている記事

添付文書

医薬品の効能・効果、用法・用量、禁忌、副作用などを記載した 法定の文書。PMDAのサイトで誰でも読める。

一次情報の記載

注意-医師等の処方箋により使用すること

(出典:シアリス錠5mg/10mg/20mg 添付文書(日本新薬))

どこで使われる言葉か

医療メディアが「添付文書によると」と書くときの出どころ。 改訂されると版が上がるので、引用するときは改訂年月を確認する。

読むときの注意

項目には番号が振られている(2.禁忌/6.用法及び用量/11.副作用/ 16.薬物動態/18.薬効薬理 など)。引用するときは番号まで示すと、 読者が同じ場所を確認できる。

添付文書を詳しく扱っている記事

承認区分

その薬が国内で承認を受けているか、承認された規格かどうかの区別。 このメディアの比較表では列のひとつにしている。

一次情報の記載

本製剤の効能又は効果は、「前立腺肥大症に伴う排尿障害」であること。 本製剤が「前立腺肥大症に伴う排尿障害」以外の治療目的で処方された 場合には、保険給付の対象としないこととする。

(出典:ザルティア錠2.5mg/5mg 添付文書 25.(日本新薬))

どこで使われる言葉か

同じ成分でも、国内で承認されている規格とそうでない規格がある。 3.5mgや6mgは国内に承認された規格がない。

読むときの注意

承認されているのは「効能」と「用法」の組み合わせ。 片方だけが一致しても、承認された使い方にはならない。

消失半減期

血液中の薬の濃度が半分になるまでの時間。 効果が切れる時刻という意味ではない。

一次情報の記載

外国において、NAIONを発現した45歳以上の男性を対象として実施された 自己対照研究では、PDE5阻害剤の投与から消失半減期(T1/2)の5倍の期間内 (タダラフィルの場合約4日以内に相当)は、NAION発現リスクが約2倍に なることが報告されている。

(出典:シアリス錠5mg/10mg/20mg 添付文書 15.1.1(日本新薬))

どこで使われる言葉か

「◯時間効く」という説明の根拠として引かれることがあるが、 添付文書では安全性を見るための物差しとしても使われている。

読むときの注意

半減期は効果の長さではない。上の引用では、半減期の5倍の期間が リスクを見る単位として使われている。

消失半減期を詳しく扱っている記事

あわせて読む

本治療に関する注意事項

  • 本治療は自由診療(保険適用外)です。費用は全額自己負担となります。
  • タダラフィルは国内で勃起不全(性行為の前に服用する用法)や前立腺肥大症等の治療薬として承認されていますが、 ED治療を目的とした連日服用は国内で承認された用法ではなく、適応外使用です。
  • 適応外使用のため、重篤な副作用が生じた場合も 医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
  • 本サービスは20歳以上の方を対象としています。
  • 服用の可否は医師の診察により判断されます。自己判断で服用しないでください。
  • 硝酸剤(ニトログリセリン等)やリオシグアトを使用中の方、重度の心疾患・肝障害がある方などは服用できません。 毎日飲む用法の製品では、重度の腎障害がある方も服用できません。 条件は製品ごとに異なるため、医師が添付文書の禁忌で確認します。
  • 亜硝酸系の吸入剤(ラッシュ・ポッパーズ等)を使用している方、または使用する予定のある方は服用できません。 併用すると急激な血圧低下を起こすおそれがあるためです。
  • 効果・副作用には個人差があります。
  • 諸外国の情報:米国ではEDに対し、タダラフィル2.5mgを1日1回服用し、 効果と忍容性に応じて5mgに増量する用法が承認されています。EUでも2.5mg・5mgの1日1回の用法があります。 海外の添付文書でも、硝酸剤との併用による過度の血圧低下、持続勃起、突然の視力・聴力の低下、 心血管系の事象などへの注意が示されています。 海外での承認は、日本でのED目的の連日服用の承認や、すべての方に対する安全性を意味するものではありません。

お問い合わせ先:info@medical-ishin.com